荷物も多かったし息子も寝ているので、大通りに出たところでタクシーをつかまえて帰ることにした。
タクシーに乗り、しばらくすると目の前に昔の城門のような建物が見えたので、中国語で「あれは何ですか?」と運転手さんに尋ねてみた。彼は中国語で答えてくれたが、聞くだけ聞いて答えを聞き取れない私がまごまごしていると、おじさんは車を走らせながら紙を取り出し、一生懸命何かを書いて私に渡してくれた。紙を見ると“北門城門”と書いてあった。親切なおじさんである。
“北門城門”は清代に築かれた台北府城の北門のことで、第一級古蹟に指定されているという。市内には東門とかいくつかの門が残っているみたいだけど、他の門は一度取り壊されたのを再建したものらしく、当時の姿そのままに残されているのは、この北門のみらしい。なかなか立派な古めかしい門だった。
北門を通り越すとすぐ台北駅が見え、あっという間にコスモスホテルに着いた。行く時はけっこう歩いたけど、タクシーだとあっという間の距離だ。値段は80元くらい(300円弱)。100元渡し、おつりはチップとして取っておいてもらう。台湾のタクシーは本当に安くて便利だ。
タクシーから降りると息子も起きてしまったので、部屋に荷物を置き、また台北駅地下街のお店へ夕食を食べに出かけた。目指すは昨日のお店である。最後にまたあのお店で安くておいしいご飯を食べておきたかったのだ。
地下街に行ったのは8時半くらいだったが、地下街全体に昨日ほどの賑やかさはない。もしかしてもう閉店の時間なのかと焦ったが、お店はまだやっていた。でもほとんどお客さんはいない。私たちを見ると、お店のおばさんは私たちを覚えていたみたいで、手招きして呼んでくれた。
今日もおばさんに色々聞きながら、ご飯を頼む。肉燥飯(20元)と鮮肉紅油抄手(60元)と菜肉扁食麺(50元)というのを頼んだ。
肉燥飯は昨日も頼んだ肉そぼろみたいなのがのった魯肉飯で、やっぱりおいしい。息子もやはりもりもり食べた。
鮮肉紅油抄手というのは、ラー油(たぶん“紅油”というのがラー油で“抄手”というのがワンタンのことだと思う)がかかった汁の少ないワンタンみたいなもので、ぴりっとした辛さともちもちのワンタンがおいしかった。
菜肉扁食麺というのはワンタンメンで、これもあっさりさっぱり味のスープのおいしいワンタンメンだ。どれも安くておいしくて嬉しくなる。
息子がご飯をほとんど食べてしまい、私たちは足りないくらいだったので、もう1杯ご飯を追加することにした。すると残念なことに、ご飯がもうないのだという。わざわざご飯が入ったボールを持ってきて、「ほら!」というふうに見せてくれた。
それなら仕方ないとあきらめて食べていると、おばさんはかわいそうだと思ったのか、そのあまりもののボールにへばりついているようなご飯を集めてお茶碗によそい、その上に肉燥飯のそぼろをかけて持って来てくれた。
冷えたご飯そのままでちょっと固いようなご飯だったけど、その飾り気のない親切が可笑しくて、そして嬉しかった。そしてもちろん、そのご飯もぺろりと平らげてしまった。
明日私たちは日本に帰るが、飛行機は午後である。もしかしたら午前中にもう一度ここにご飯を食べに来られるかもしれないと思い、営業時間を聞いてみた。筆談と片言の中国語を使い、やっと通じる。このお店は10時から22時まで営業しているという。安くておいしくて気軽なお店なので、また来たい。
最後に代金を支払うと、当然のようにあの残り物のご飯の値段は入っていなかった。全部で130元(450円くらい)。おばさんたち、ありがとう。
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