少し部屋でくつろぎ、さっそく台北の町に出かけてみることにした。さっき空港からホテルに来る時は、まだ午後も早い時間だったためか、11月と言えどもすごく暖かく、コートがいらないくらいだった。そういえば旅行に行く前、ネットで気候を調べていたら、11月でも暖かければ半袖で良いみたいなことが書いてあった。さすが台湾は南国だ、沖縄みたいと思っていた。
さていよいよ台北の町に繰り出そうということになり、外に出ようとした頃にはすでに夕方になっていた。さっきまですごく暖かかったので、コートも持たずに出かけたが、外に出たらすごく寒くなっていた。とても半袖で出かけるどころではなく、普通に冬といった気候だ。慌ててまた部屋に戻り、みんな暑い上着を着て出直すことにした。日本の冬と変わりがない。
外に出たら、台湾の人だってみんなダウンジャケットとか暑い上着を着ていた。思っていたほど南国という感じではなくて、ちょっと拍子抜けした。ポルトガルの時もそうだったが、あまりネットやガイドブックの情報を鵜呑みしてはいけない。
上着を着て今度こそ出かけようと張り切っていたが、しばらく歩いて今度はバギーを忘れたことに気づいた。夫が息子を抱っこしていたので気づかなかったのだ。バギーがないとけっこう辛いので、あまり遠くには行かずとりあえず近場を少しウロウロしてみることにした。というわけで、まずはすぐ隣にある台北駅に行ってみることになった。
ホテルから台北駅はほんの目と鼻の先と言ったところだ。でもそのちょっとした距離でも交通量の激しさが嫌というほどわかる。車やバイクの走り方も、日本にくらべ乱暴というか強引だ。こんなところ、とても私には運転できないといった感じ。
ホテルと台北駅の間にちょっとした通りがあり、駅に行くにはそこを横切らなければならないのだが、そんな小さな道路でも横切るのが怖いほどだった。そこには一応歩行者用の信号がついているのだけど、あっという間に歩行者の青は終わってしまう。そこをすごい勢いで車がバンバン通るので、怖くてぜんぜん渡れない。バスの中でガイドさんが「日本と違って歩行者優先なんてことはまったくないし、歩行者用の信号が青でも車優先です」と言っていた言葉が思い出される。
ましてや私たちは小さな子ども連れである。ほんの数メートルの距離なのに、いつまでたっても渡れない私たちであった。
これじゃあこのまま台北駅にすら行けないと思い、少々泣きたい気分になった。あたりを見回すとそこから少し奥まったところに、車の通りが少なそうなところに横断歩道があったので、そこまで移動し、やっと台北駅のほうへ渡る私たちであった。こんな感じで目と鼻の先の台北駅の敷地内に行くまでに、緊張してかなり疲れてしまった。
このことで、つくづく久しぶり(3年ぶり)に海外に来ているのだと思い知らされた。日本では感じない緊張感である。そしてあらためて日本は住みやすい国だと思い知った。まして今は小さな子どもを育てる親の身である。前回の海外旅行時にはいなかった守るべき小さな子供がいると、日本以外の国はこんなに疲れるものなのかと、ほんの短い時間に思い知らされたのだった。
海外旅行に行くと、どこの国でも最初にこのような緊張感を感じる。日本とはあらゆる面で違うので、当然のことである。
ただ今までの旅行では、自分1人の身を守ればよかったので、そのような緊張感もいい刺激となって楽しむ余裕があったのだが、今回は数年ぶりの海外ということと、初の小さな子ども連れということが重なり、緊張感でどっと疲れてしまったのだ。私としては珍しく、「やっぱり小さい子どもがいるうちは、国内旅行のほうが気楽でいい」と思うほどであった。
こうしてちょっとブルーな気持ちになり、なんとなく足取りも重く台北駅に向かう私たちであった。駅の建物に向かって歩いていたが、建物に入る前に、地下ショッピングセンターに入る入り口が目に入った。すごく大きい地下街っぽかったので、そのままそこの入り口から中に入ってみることにした。
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