夜になってまた出かけた。今日は最後の夜なので、色々行っておきたいところがあったのだ。まずは、以前台湾に住んでいた友人に頼まれた靴を買いに、“城中市場”というところに向かった。彼女がほしい靴は、ハンドメイドの刺繍のあるスリッパのような台湾風(中国風?)の靴で、それが子どもの授業参観などで学校に持っていくのにちょうどいいからぜひ買ってきてほしいというのだ。
その台湾風の靴は、色々なお店で売っているらしいが、彼女が探した限り、城中市場にある小さな靴屋さんがもっとも安かったという。だからそこで2~3足調達してきて欲しいとのことだった。
城中市場は、台北駅からすぐ近くにあるらしい。ガイドブックの地図で確認すると、“城中市場”という名前は載っていなかった。でも友人に靴屋の名刺をもらっておいたので、その住所の路地名を地図で確認してみると、台北駅の近くに確かにあった。ガイドブックにはただ“市場”としか記されていなかったが。彼女が言うには、とても小さくて崩れれそうな古ぼけたお店で、果物屋などに囲まれてあり、わかりにくいかも知れないとのことだった。
ところが驚いたことに、ガイドブックを見ていたら、なんと私が持っている『地球の歩き方』にそのお店がちゃんと掲載されているのであった!とても小さくてしょぼいお店だと言われたが、文章と写真つきでちゃんと載っている。「創業50年以上のお手頃な布靴店。すべて手作りの鮮やかな色の布靴の店」とのこと。さらに「手頃な値段で買えるため、休日は多くの人でにぎわっている」とも書いてあった。びっくり。
どうやら小さくてしょぼい店構えても、売っているものはなかなかいいのかもしれない。もし良かったら私もいくつか買って帰ろうと思いながら、市場へ向かった。
夜になり、台北駅近くの道は人と車でとても賑やかだった。排気ガスと車の往来と人の行き来が激しいので、息子は抱っこして歩いた。
台北に到着した日の夜は、まだよくわからない町で人と車の往来の激しさに緊張しながら歩いていたが、今はそれも嘘のようにだいぶリラックスして歩いている。初日になかなか横断できなかった道路だって、今は普通に渡れる。あの時なんで渡れなかったのか不思議なくらいだ。人間は繰り返しやれば、なんでも慣れてできるようになるものだ。
しばらく歩き、やっと市場の入り口らしきところまでやってきた。地図によると、目の前にある細い路地を入っていけば、どうやら城中市場があるらしい。でもその細い路地を見てちょっと不安になった。というのも、あまりにも細くて、その先にお店があるとは思えないほどだったし、そこには人通りもほとんどなく、こんなところに入っていってしまい大丈夫なのかと思ったのだ。
しかし何度地図で確認しても、たぶんこの道で合っている。友達に頼まれたのだから、どうしてもそのお店に行きたい。「えいや!」と思い切ってその道に入ってみることにした。
路地を進んでみると、やはりこの道で正解だったみたいだ。路地を入りきると、突然賑やかな通りに出たのだ。でも今度は違う意味でちょっと不安になった。というのも、今まで見てきた台北のどんな町とも違った、アジアの町らしい混沌とした猥雑でものすごい活気にあふれた市場だったからだ。
久しぶりにこういうところに来た私たちは、一瞬ひるんでしまった。ものすごい活気があるのだが、台北駅の周辺の、今時の大都会の町並みとはまるで違う活気。別世界が広がっていた。
果物やなんだかわからない食べ物屋さんが、細い路地にぎっしりと並んでいる。観光客の私たちがこんなところに来て大丈夫だろうかと思ったが、私の友人がよく買い物にこの辺に来ていたというのを思い出し、なら大丈夫だろうと思いこのまま進むことにした。私の友人は私にくらべ、お嬢様で危険なところにあえて進んでいくタイプではない。彼女が来ていたのなら安全なところだろうと思ったのだ。
それにしても、このようなところには本当に久しぶりに来た。もっと若かったときには、アジアの町にもよく行っていたので、こういう雰囲気にも慣れていたが、数年ぶりにくるとまた新鮮である。果物屋さんが多く目に付く。彼女が言うには、この辺は安くておいしいお店が多いという。余裕があったらこの辺でも食べてみたいが、とりあえず目当ての靴屋を探すことに専念した。
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