お店の前の通りでタクシーをつかまえることにした。でも初めてタクシーに乗るので、やや緊張。時々ぼったくりのタクシーがいるというのも聞いていたので、友人とガイドさんのアドバイス通り、“個人”と書いてあるタクシーではなく、会社名が書いてあるタクシーを選んで手をあげてつかまえた。
私たちの前に停まってくれたタクシーの運転手さんは、運良く優しくて感じの良さそうな女性ドライバーだった。初めて乗るタクシーだったので、とてもほっとして乗り込んだ。私のへたくそな北京語で「台北駅」と言い、心配だったので一応文字でも書いて見せたら、「うん、うん」と笑顔でわかったと答えてくれた。私の北京語も合っていたみたいで、こんな些細なことでも嬉しくなる。
さっき歩いてきた道をタクシーですっ飛ばして戻ったのだが、歩いてけっこうかかった道も、車だと本当にあっという間であった。
でも台北駅の周りは、車の往来が激しいし、客を待ち構えているのかたくさんのタクシーがたまっていたりして、なかなか駅に入っていけなさそうだ。そんな中をこのおばさんドライバーは、ものすごく巧みな運転技術ですり抜けていき、あっという間に駅の入り口まで乗り付けてくれた。こんなに激しい運転をする車がごちゃごちゃいる中を、よくこんなに上手にすり抜けていけるなーと感心した。台北市内を運転するには、かなりの技術と根性が必要そうだ。
ふっかけられたらどうしようと心配したタクシーだが、そんなことはまったくなくすごく安い料金だった。いくらだったかは忘れてしまったが、たぶん70元くらい(日本円で200円ちょっとである)。この後もタクシーをよく使ったが、日本に比べ本当に安く、気楽に足代わりに使えて本当にありがたい存在だった。
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