バス停に行き、時刻表らしきものを探したけど、路線図も時刻表もよくわからない。それに夫は、息子を抱きながらさっきみたいに混んでいるバスに乗って、あの急な峠道を帰るのはいやだと言うので、帰りはタクシーをつかまえて帰ろうということになった。
が、このバス停のあたりは、観光客も地元の人の姿もほとんどなく閑散としていた。こんな人のいないところの山の上で、はたしてタクシーがつかまえられるのだろうかと心配していたら、すごくグッドタイミングなことに山の上の方からものすごい勢いでタクシーがすっ飛ばしてきたのであった。まるで私たちが呼んだのが聞こえたかのように、私たちの方に走ってきた。
私たちはそのスピードにあっけに取られ、手もあげずぼけーっと立っていたのに、タクシーはまるで分かっていたかのように私たちの目の前で停まった。心の準備がまったくできていなかったし、ちょっと怖そうな感じの運転手のおじさんだったので一瞬乗るのを躊躇したが、次はいつタクシーが来るかわからないので結局そのまま乗り込んだ。そういえば台北に着いたとき案内してくれたガイドさんが、九份でタクシーに乗って大金をぼられたという日本人の話をしてくれたのを思い出して、すごく不安ではあったが。
タクシーに乗り、「瑞芳駅まで」と筆談で伝えると、おじさんは意外なことに値段表みたいなものを指し示し、「180元(600円ちょっと)だ」と最初に教えてくれた。どうやら九份の町から瑞芳駅までは一律180元と決まっているらしい。これなら乗っている間ずっと「いくらかかるのだろうか」などと冷や冷やすることないので、安心のシステムである。日本の感覚からするととても安いし、バスで帰るよりも早いし楽だし嬉しい限りだ。
しかもおじさんは、「台北まで帰るの?」みたいなことを聞いてきたので、「そうだ」というと、今度は電車の時刻表まで出して見せてくれた。一見怖そうで無愛想な感じのおじさんだったのに、至れり尽くせりの親切で嬉しくなった。人は見かけによらないものだ。
16時ちょうどに台北行きの特急があったが、時計を見たらもうすでに16時をちょっと過ぎていた。残念。次は16時24分に特急ではなく普通電車があるみたいなので、それで帰ることにした。
でも来るときバスで20分くらいかかった道なので、もしかしたら16時24分の電車にも間に合うかあやしいところだ。間に合うと良いねなんて話していたら、運転手のおじさんは峠の下り道もがんがん飛ばし、瑞芳駅の近くの町中の細い路地もかまわず猛スピードで走りぬけ、帰りはなんと10分くらいで瑞芳の駅に着いてしまったのであった。お陰で16時24分には余裕で間に合った。おじさんに感謝、感謝である。お礼もかねてチップをはずみ、タクシーを降りた。
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