宮島口に着き、港のすぐ目の前にある広島電鉄の路面電車の駅に行った。
今日はこの路面電車を使って広島市内へ帰るのだ。今回の旅行では初めての路面電車に、息子はもう大喜び。
駅の売店で息子がぐずった時のために牛乳を買い、止まっている路面電車に乗り込んだ。新しい車体で、広くて乗りやすかった。
路面電車は17時10分頃発車した。路面電車といっても、この辺は普通の線路を走っているので、普通の電車みたいだった。
車内は最初すごくすいていたが、駅で止まるごとにどんどん人が乗ってくる。途中でお年寄りの女性がたくさん乗ってきたので、私たちも席を立った。息子は歩き回りたかったみたいで、ちょうど良かったみたいだ。
路面電車はしばらく海沿いを走っていた。海沿いを走る電車ってなんだかすごく憧れる。しばらくは景色を楽しんだ。
途中目の前の席が空き、座っていたおばさんが私に座るよう声をかけてくれた。ありがたく私だけ座る。このおばさん、私と話をしたかったみたいで、この先ずっと私に一方的に色々なことを話しかけてきた。ちょっと変わったおばさんで、自分の話したいことをずっと話し、私はひたすら聞き役。お陰で途中からは景色もぜんぜん楽しめなかった。気がつくと賑やかな広島市内を電車は走っていたという感じ。
しかも路面電車が広島市内に入るまで1時間ちょっとかかったのだが、その間ずっとおばさんはしゃべりつづけ、やっと降りてくれた時は正直ほっとした。路面電車はやっぱりJRの電車よりもかなり時間がかかった。時間がかかったのとおばさんの話をひたすら聞いていたので、かなり疲れた帰り道だった。
息子はずっと夫と立ったままだったけど、大好きな路面電車に乗れて終始ご機嫌だったみたいなので、それだけはホッとした。ちなみにうちの息子は、何度教えても路面電車のことを「ごめんね電車」と言い間違えていた。
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