もう夕方になり、私たちも息子も疲れていたけど、もう一つだけどうしても行っておきたいところがあった。それは“秋山兄弟生誕地”である。
二人が生まれた家は、第二次世界大戦の時の空襲で焼失してしまったが、昭和初期に撮影された写真と秋山家子孫の聞き取り調査を参考にし、復元されたのだ。この復元された生家が、ロープウエイ街からすぐ近くにあったので、これだけは寄って帰ることにした。秋山家はお徒士の家だったので、それほど身分が高い家柄ではないからか、復元された生家は、こじんまりした小さな質素な家だった。
門を入るとすぐに、好古の騎馬像がある。
そして少し離れたところに、真之の胸像がある。
家の中では秋山家のことを説明しているビデオが流れているのだが、そのビデオによると、この二人の像は、目線が合わせられているというのだ。
弟の真之が生まれたとき、すでに秋山家には子どもが4人いて、しかも家は貧しかったので、生まれた子どもをお寺にやってしまおうという話が出た。それを聞いていた10歳になる好古が、「あのな、お父さん。赤ん坊をお寺へやってはいやぞな。おっつけウチが勉強してな、お豆腐ほどお金をこしらえてあげるぞな」と言って止めたらしい(『坂の上の雲』より)。
そしてその言葉通り、好古は大きくなってからもずっと真之のことを責任を持って面倒見るようなところがあり、教師のように接していたという。真之を褒めたり甘やかしたりするようなことはなかったみたいだが、そのエピソードとあわせて、この二人の像の目線のことを聞くと、なんとなく胸が温かくなるような気がした。
玄関を入ると左側に、忠実に再現された座敷がある。ここでビデオ上映がされており、好古の奥さんや娘さん、真之の息子さんとかが話している生前のエピソードなどが聞けたりする。玄関のところの壁には、小泉首相が訪問した際の写真もあった。
玄関の土間の奥は台所になっており、そこを抜けると裏庭に出て、兄弟が住んでいた当時の井戸(二人はこの井戸の水を産湯として使ったらしい)などもあった。
さて、こうして秋山兄弟生誕の地も見られ、満足して帰ることにした。来たときと同じ市電の大街道の駅から、市電に乗って道後温泉へ戻った。
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