さて、そろそろ旅館での朝ごはんの時間になるので帰らなければならないが、最後に三階にある“坊ちゃんの間”という夏目漱石ゆかりの個室を見学していくことにした。ここは来館者誰でも無料で見学できるところなので、夏目漱石ファンの私としてはぜひ見ておきたいところだった。
三階には、また狭くて細い階段を登って行く。
細くてまっすぐな廊下の両側に、霊の湯三階個室コースを選んだ人の休憩用の個室がいくつも並んでいる。なるほど、1500円出すとこの個室が使えるのかと思い、空いている障子の隙間からちらっと中を覗いてみたりした。
それほど広くない部屋だが、昔っぽい和室の造りで雰囲気も良いし、家族でくつろぐには二階の大広間よりもやはり良いと思われる。ゆっくり入浴と本館の雰囲気を満喫したい人は、この個室を取るのもよいと思われた。
それらの個室の前を通り、一番奥のほうに“坊ちゃんの間”はあった。ここは夏目漱石が松山中学に英語教師として赴任してきたとき、道後温泉を気に入りよく通っていたため、この部屋を漱石ゆかりの部屋として公開しているのだ。小説『坊ちゃん』を読んでも、漱石がよく温泉に通ったであろうことがうかがわれる。この部屋には漱石の写真や、なんでも『坊ちゃん』の登場人物のモデルになったと思われる人たちの写真もあるというので、それが見たかったのであった。
“坊ちゃんの間”は、他の個室と同様にあまり広くない普通の和室であった。
壁には“則天去私”と書かれた掛け軸がかけてあったり、夏目漱石関連の年表があったり、松山中学の教師の記念写真など何枚かの写真が飾られていた。
一番印象に残ったのは、マドンナのモデルになったと言われている女性の写真であった。小説の中でマドンナは、すこぶる美人として描かれているが、そのモデルと言われている女性は、それを裏切るものではなく本当にすごくきれいな人であった。
よく時代が変わってしまうと美人の基準も変わってしまったりして、昔の美人の肖像画や写真を見たりすると、意外に「う~ん」なんていうこともあるのだが、この人は現在でも十分美人で通じる、とても今風なおきれいな方であったのだ。(ちなみに右の写真の右端の人物がマドンナのモデルとなった人物である。)
美人というだけでなく、どことなく愛らしいようなかわいらしいような感じもある、目のくりっとした方と言った感じだろうか。マドンナの期待を裏切るものではなく、十分納得のいくものであった。
でも小説の中でマドンナは、どちらかというと不実な女として描かれているので、そういう点から見ると、このモデルの女性の顔は可憐で愛らしすぎる感じだったので、ある意味イメージが違うといえば違うかもしれない。あとは特に、これといって特定の登場人物のモデルであるというような資料や写真はなかったので、そのへんはちょっとがっかりでもあった。
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