さすがに池間島は、港の海も透明度はないもののエメラルドグリーンのきれいな色をしていた。でも港の中では、船の底のガラスを覗いてもにごった緑色っぽい海の水が見えるだけで面白くもない。でも船のエンジンがかかり、岸を離れ、港の入り口を出たくらいで、だんだんと水の透明度が増してくる。これだけでもう、船の底のガラスを覗いて私などはやや興奮気味。
船は風を切ってどんどん進んでいく。ガラス窓が周囲についているので、あまり寒さを感じずにすむので助かる。天気も良く、気分は爽快である。両親もとても喜んでいたので、私もとても嬉しい。でもこの日は天気が良かったものの、先ほど言ったように風がけっこう強く、波のうねりが強かった。見た目にはたいしたことのないうねりでも、小さな船で進んでいくとけっこう衝撃があり、揺れるし水しぶきもすごい。
最初はこんな小さい船で転覆したりしないのだろうか、と正直不安があった。それに救命胴衣などもつけていないし、船を見渡したところ、そういうものも置いてなさそうだ。いざ海に投げ出されたら、どうにか息子だけは助けないと、なんて考えたりもしたが、船長のおじさんは特に焦る様子もないし、たいしたことないのだろう。
それとこんなに揺れたら、息子が酔ってしまったりして機嫌が悪くなってしまうのではないかと心配したが、それも心配に及ばず、かえってこの揺れが心地よかったのか、出発してすぐに夫の胸でぐっすり眠り込んでしまった。赤ちゃんは、意外に丈夫にできているものだ。
船はどんどん進み、遠くに見えていた池間大橋がだんだん近づき、その橋の下をくぐってさらに沖まで行くと言う。さっきは車であの橋を渡ったのだが、その橋の下をくぐれるというのもまた違った嬉しさがある。
橋を下から見てみると、海面からはかなりの高さがある。しかし、船長さんの説明によると、なんと台風の時は、この橋を波があらってしまうので通れないというのだ!これにはびっくりした。まさかこんな高さまで波がくるなんて・・・っていう高さなのである。台風のとき、のんきにこの橋なんかを渡っていたら、即“死”につながるんだろうなって思った。宮古島の台風の威力がどれだけのものか、このことでよくわかるような気がした。
その他にも、船長さんは台風の話をしてくれた。宮古島に建っている風力発電の大きな風車が、何年か前の台風でぽっきり折れたのだという。風力発電の風車って近くで見ると、驚くほど巨大だが、それが折れたとはものすごい風の力だ。
テレビなどで夏はよく台風直撃のニュースを聞くが、九州や沖縄地方の台風直撃のすさまじさは、想像以上のものなんだろうってあらためて思った。特に宮古島などの離島では、その恐ろしさはいかほどなのだろうかとも思った。小さい島なので、海岸線の多くが水に洗われてしまいそうだ。それに逃げたくても島から出られなくなるし、私たちが考える以上に台風と言うのは大変なものなのではないかとこの時思ったのであった。
さて、海の水のほうもどんどんきれいになっていく。でも途中は水深も深いので、特に何か面白いものが見えるわけでもなく、時々見える珊瑚などにちょっと騒ぎながら船は進んでいった。
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