こうして池間島をぐるりと一周周ってきて、また池間大橋のところまで戻ってきた。そろそろお昼を食べようということになり、池間大橋を渡る直前のところに、るるぶに載っていた“海美来(かいみーる)”という食堂があるので、そこに寄っていくことにした。
なぜそこにしたかというと、ガイドブックに池間島近海でとれたサザエを使った料理がこの食堂の名物、と書いてあったからだ。しかも池間大橋のたもとにあるので、景色も良さそうである。帰るついでの道沿いにあるので、便利でもあった。
海美来という食堂は、まるでドライブインのような感じの店構えであった。ここは海美来だけではないのか、数件のお店が並んでいた(それとも全部海美来のお店なのだろうか)。海美来は一番奥の海際である。
駐車場に入ると、池間島ではほとんど車を見かけなかったのに、ここはけっこう混んでいる。車がたくさん置いてあったし、ドライブインのような建物の中や周囲にもあちこち人がたくさんいた。ガイドブックに載っているから、観光客が多いのだろう。というか、むしろ池間島にお店が少なく、集中してしまうのか。
お店の中は、狭くてテーブルもいくつかしかないのだが、幸い私たちは窓側のテーブルが空いていたためそこに座る。さっそく色々注文してみることにした。人気ナンバーワンだというサザエそば、それにサザエのつぼ焼き2つ、ゴーヤーチャンプル、海ぶどう、ジーマーミー豆腐など。
食べてみると、どれも美味しかった。サザエそばは、普通の宮古そばにサザエがいくつか入っているのだが、ただでさえしっかりとだしの効いたおいしい宮古そばに、さらにサザエのだしがはいっているので、味がとても良かった。さすが人気ナンバーワンだけある。
サザエのつぼ焼きは、値段が安いだけあってやや小ぶりだったけど、やわらかいし味もしっかりしていておいしい。なんといっても150円という値段が嬉しい。ゴーヤーチャンプルは単品かと思いきや、しっかりご飯もついてきて定食といった感じ。これもまた期待通りのおいしさで満足。
海ぶどうは、私は今回初めて食べてみた。母が前から食べてみたかったからと頼んだのだが、ぷつぷつした小さいぶどうみたいなものを、ポン酢のようなすっぱいたれにつけて食べた。想像通りの食感で、癖もなく、たれと合っていておいしかった。
ジーマーミー豆腐というのも、私たちは初めて食べた。これは食感がとても不思議な豆腐。ぷるんぷるんとしたプリンみたいで、普通の豆腐とはまったく違う食感であった。それにあまじょっぱいたれがかかっていて、デザート感覚と言えなくもないものだった。
私はこの味、けっこう好きだ。生物なので、残念ながらお土産には買わなかったけど、普段も食べたいおいしさだった。ちなみに、ジーマーミーとは落花生のことであるとのこと。
どの料理もボリュームもけっこうあったし、もしかしたら昨日食べたおふくろ亭よりもおいしかったくらい。建物の雰囲気とかからあまり期待していなかっただけ、満足感は高い。それにここはお店のおばちゃんたちも、愛想がよく親切であった。加えてここは値段も安かった。サザエのつぼ焼きなんて150円で、全部で2,200円しかかからなかった。値段の点でも昨日のお店より満足である。
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