たび猫の道後温泉旅行記
坊ちゃん・坂の上の雲を想う旅



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 「たび猫の道後温泉旅行記」は、旅行を愛してやまない私「たび猫」の子連れ家族旅行(四国・松山の道後温泉)の思い出を綴っているサイトです。  一人でも多くの人に松山・道後温泉の素晴らしさ、楽しさが伝われば幸いです。

『坊ちゃん』『坂の上の雲』を想う旅

 子連れ旅行の第二弾として、私たち親子三人は、9月22日~24日の三連休を使い、四国は愛媛・松山の道後温泉に行ってきた。

 ところで、なぜ松山であるか、である。もう題名を見てお気づきかもしれないが、私は夏目漱石が大好きで、特にその中でも『坊ちゃん』が一番のお気に入りで、それはもう今までに何度も何度も読んできたものだ。そしていつか、この小説の舞台となった、のんびりとした情緒のある松山に行ってみたいと以前から思っていたのだ。

 さらに付け加え、私は司馬遼太郎の本も大好きである。今よりもっと若かりし頃、司馬さんの本を色々読み、私なりに日本の歴史を楽しく学んだものである。青春時代に読むには、うってつけの本だったのだ。

 そして、司馬さんの『坂の上の雲』。ご存知の通り、この小説の三人の主人公、秋山好古・真之兄弟と正岡子規の出身地が松山である。三人が松山で育ち、その後それぞれの分野で活躍し、子規は若くして亡くなってしまうが、二人の兄弟は日露戦争で活躍する様を書いた長編歴史小説は、その当時の日本のことを学べるし、何より面白かった。

 この本の中で、正岡子規の友人であった漱石が、当時教師として赴任してきた松山で、故郷に帰ってきた子規と一緒に過ごす場面なども出てきて、私にしてみれば私の好きな文学が一瞬交わりあうような不思議な感覚があり、さらに楽しめたのであった。

『坊ちゃん』にしろ『坂の上の雲』にしろ、松山の描写のところを読むと、その方言といい、景色といい、とてものんびりとして美しいものであることが想像できた。人も穏やかで良さそうだ。

 そしてまたそこには、道後温泉という古い歴史のある名湯もあり、近くには瀬戸内海の美しい海もある。美しい海の近くということは、おいしい海の幸も期待できる。こうして私の中で、松山はのんびりとしていて美しい自然のある歴史ある城下町で、しかも素晴らしい温泉とおいしい料理が食べられるだろう、いつか行ってみたい町となっていったのであった。

しかし、こんなに松山に対する憧れはもってはいたものの、今まではついつい海外旅行のほうに力を入れ、国内旅行は後回しとなってしまっていたのだ。行けるうちに遠い海外に行っておけ、とばかりに海外旅行に励んでいたのであった。

 そして去年(2006年)、私は妊娠・出産し、いまや息子は8ヶ月を超え、でもまだ海外旅行に行く勇気のない私たちは、それならば今のうちにと国内旅行を楽しむことにしたのである。

 まず息子を連れての第一回目の旅行は、東京から近場の伊豆の下田に5月に行ってきた。そして今回の2回目は、私がかねてから行きたかった松山へ決定。東京からは飛行機で1時間ちょっとであるので、ほぼ9ヶ月になる息子の初フライトとしてはちょうど良い距離である。

 今回の息子のフライト時の状況を見て、今後の旅行の計画を練ろうという魂胆もあり、私たちは松山に飛んだのであった。

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